Global Readiness

なぜ日本では海外赴任が以前ほど魅力的に映らなくなったのか

2026/5/29  ·  Timothy

最近、日本人の「レディネス(準備力)」について調べている中で、パーソル総合研究所の グローバル就業実態・成長意識調査(2022年). を目を通していました。その中で特に印象に残ったのが、「海外赴任が以前ほど若手社員にとって魅力的なものではなくなっている」という点でした。

今の日本企業には、これまで以上にグローバルで活躍できる人材が求められています。

海外展開を進める企業が増え、日本国内でも外国人労働者の存在感が高まる中、異文化環境で活躍できるマネージャーの需要は確実に高まっています。しかし、調査結果からは別の現実も見えてきます。

以前のように、若手社員が自然に海外赴任へ手を挙げる時代ではなくなってきているのです。

私が大学生だった頃、私の大学のサマープログラムには多くの日本人学生が参加していました。当時は、留学や海外経験が今よりもずっと身近なものだったように思います。円も強く、海外に出ることへのハードルは今ほど高くありませんでした。

あれからかなり時間が経ちました。本当に時代は変わったと感じます。

現在は円安の影響もあり、海外経験そのものが以前より手の届きにくいものになっています。そして、多くの若手社員が「海外へ出ることで自分にどんなメリットがあるのか」を以前ほど明確にイメージできなくなっているようにも感じます。

だからこそ、企業側はいま改めて考える必要があるのかもしれません。

どうすれば、あの頃のような挑戦意欲を取り戻せるのか。

どうすれば若手社員が抱える自己不安やコミュニケーションへの不安を乗り越えられるのか。そして、海外経験が長期的なキャリア形成にどのようにつながるのかを、どうすればより明確に伝えられるのか。

私の大学で海外生活を充実させていた日本人たちは、単に語学を学びたいというだけではありませんでした。海外生活に伴う最初の不快感や居心地の悪さを乗り越える力を身につけようとしていました。 自分らしさを保ちながら、時には弱さも見せ、人とのつながりを築き、海外環境に適応しようと努力していたのです。

その後、日本で働くようになり、海外MBA支援プログラムを担当していた時にも別の課題を感じました。海外で新しい視点やスキルを身につけて帰国した社員が、戻った後に「その成長をどう活かせばよいのか」を上司側が十分に理解できていないケースもあったのです。

この経験は今でも強く印象に残っています。

日本では、海外赴任が以前のように自然と魅力的に映る時代ではなくなっているのかもしれません。だからこそ企業側も、海外経験をどのように位置づけ、どのように支援していくのかを改めて考える必要があるように感じます。

グローバルレディネスに必要なのは、単なる語学力ではありません。 本当に必要なのは、異なる環境でも貢献できるようになるためのコミュニケーション力、適応力、自信、そして心理的なレディネスです。

これからの時代、その部分に本気で向き合える企業こそが、将来必要となるグローバル人材を育てていけるのではないでしょうか。

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