多くの企業が年次エンゲージメント調査を実施したり、スコアが低かった理由に対するアクションプランを検討している中で、私たちの人事部で実施したあるプロジェクトをご紹介したいと思います。この取り組みは、驚くほど良い結果を生み出しました。
エンゲージメント向上のためのよく知られたアプローチである「バーチャル・ウォータークーラー」を基にしつつ、私たちの職場環境に合うようにアレンジを加えました。その結果は、私の期待を上回るものでした。
なぜ今これを共有するのか?
パンデミックが終わった今でも、多くの職場では人々の行動があまり変わっていません。
- 相変わらず同じルートでオフィス内を移動しています
- 居心地の良い、いつもの人とだけ話しがちです
- 制限が解除されたにもかかわらず、在宅勤務を続けている人も多くいます
このような習慣は、長期のリモートワーク中に形成されたもので、多くの人にとってまだ根強く残っています。バーチャル・ウォータークーラーのようなアプローチは、職場に戻っている人も、ハイブリッド勤務を続けている人にも、日常の人とのつながりを再構築するうえで今こそ役立つはずです。
なぜ人事部で必要だったのか
対面での出勤が戻ってきたとはいえ、私たちの人事部ではエンゲージメントが依然として低い状態でした。多くのメンバーが、オフィスの活気ある日常から長く離れていたためです。さらに、人事部の業務は機密性が高いものが多く、気軽な雑談がしにくい環境でもありました。機密データを扱っていると、誰かのデスクにふらっと立ち寄って話すことは難しいものです。
そこで私たちは、つながりや安心感を再構築するために、意図的かつ包括的な仕組みが必要だと考えました。
実施したこと
私たちは「バーチャル・ウォータークーラー・シリーズ」を実施しました。ただし、少し工夫を加えています。
人事部全体のメンバーがランチタイムにオンラインで集まり、互いを知り、再びつながり、新しい一面を発見できるような機会を設けました。
新入社員からシニアリーダーまで、全員が対象です。
どのように実施したか
- 「エンゲージメントチーム」と呼ばれるチームが、1回のセッションにつき約20名のグループを作成
- 特定のチームに偏らないよう、グループ分けは慎重に実施(予想以上に時間がかかりました)
- シニアリーダーも含めましたが、新人が萎縮しないようバランスよく配置
- できるだけ全員が一度は顔を合わせられるようにセッション数を設定
- 各セッションにはファシリテーターを1名配置。日程の案内から進行、参加者と回答内容の記録までを担当
- 質問はカテゴリごとに用意されたアイスブレイク用リストから最低1つずつ選んで使用
実際どうだったか
このプログラムは約6か月間にわたって実施され、非常に良い結果が出ました。
- 参加者は日常のコンフォートゾーンから少しだけ外れることができました
- セッション中の空気感は普段の業務時間とは全く異なり、笑顔や笑い声があふれていました
- 互いを新しい視点で見ることができたことで、間にあった“壁”が自然と取り払われました
特によかったのは、共通の体験を持てたことです。オフィス内で誰かとすれ違った時、そのセッションでの話題を思い出して気軽に声をかけられるようになりました。
また、このプログラムには明確な「始まり」と「終わり」があったのも成功の要因です。エンゲージメント施策は、だらだらと続くと途中で勢いがなくなることがありますが、今回はその落とし穴を避けることができました。
この施策が合う職場とは?
このアプローチは、特に「機密性の高い情報を扱っている」「自由に社内を動きづらい」チームにおすすめです。
過去に私の同僚が働いていた職場では、デスクがパネルで囲まれていたり、モニターに覗き見防止フィルターを付けるよう義務付けられていたところもありました。そういった職場では、書類を手渡すだけでも気まずい雰囲気になることがあり、日常的なコミュニケーションが生まれにくい環境でした。
放送業界やオンライン販売など、シフト制で勤務しており、通常の営業時間外に働くことが多く、チーム全員が同時にオフィスに揃うことが少ない職場にも、この取り組みはおすすめです。
こうした環境でも、業務の妨げにならず、機密保持のルールも守りながら、つながりを築く理由を与えてくれるのがこのような構造化された「ゆるいつながり」の仕掛けです。
あなたの職場では、対面が制限される中でどのような工夫でエンゲージメントを高めていますか?
もし、チームや部署のエンゲージメントが理想に届いていないと感じている場合は、ぜひご相談ください。こちらからミーティングのご予約を受け付けています。 こちらまでご連絡ください。.

